洗足池妙福寺「灯籠流し」

大田区の東京都指定名勝、洗足池公園内にある御松庵妙福寺にて、7月16日（火）に灯篭流しが行われます。お盆のご先祖供養のために行われる厳かなる仏事で、約６００個の灯篭が静かに水面を流れていきます。

「年一度故人となった有縁の方々のみたまをお迎えし、冥福を祈るかたわら、今生きている自分を振り返って、生きていることの尊さを思い直すことがお盆の意義と存じます。そしてお迎えしたみたまを来年のお盆まで心安かれと祈りつつ冥途へお送りするのが灯篭流しの行事です。」（ご案内より）
開催日時　　：7月16日（火）19：30～
　　　　　　　※17：00～進善法要（御松庵にて）
灯篭一基　　：1,100円
事前お申込み：駅前の（株）嘉七　洗足池店にて受付中
　　　　　　　カルチャーサロン　センチュリー
住所　　　　：大田区上池台2丁目30番1号　岩崎ビル1階
電話番号　　：03-5499-5231
　　　　　　　※当日の受付は、19：30までに御松庵妙福寺へお越しください。

洗足池公園は大田区内初の東京都指定名勝です（平成31年3月指定）。江戸時代、歌川広重の名所江戸百景『千束の池袈裟懸松』にも描かれた美しい景観は、今現在もサクラや紅葉、豊かな緑で彩られ、四季折々の表情を見せます。池の周りには池月橋、水生植物園のほか、勝海舟夫妻墓所、西郷南洲（隆盛）留魂詩碑、徳富蘇峰詩碑（両雄詠嘆之詩碑）、名馬池月之像など、見どころがたくさんありますので、ぜひ散策しながら探してみてください。晴れた日にはボートでのんびりするのもおすすめです。（大田区HPより）
春には約200本の桜が咲き誇り、秋には紅葉が大変きれいです。水面の広さ約4万平方メートルは都内でも屈指の広さとなっています。季節の折々で年代を問わず楽しめるおすすめの公園です。
 
アクセス：東急池上線　洗足池駅徒歩2分
　　　　　東急バス　森05＜池上警察署・池上駅前経由＞大森駅(大森操車所)ゆき
 　　　　　　　　　　　　＜池上警察署・池上駅前経由＞池上営業所ゆき

洗足池はかつて「千束郷の大池」と呼ばれていました。それが今の名前となったのは、日蓮宗の開祖である日蓮が池畔で手足を洗った、という伝承にちなむといわれています。日蓮は晩年、胃腸の病気に悩まされており、弘安５年（1282）、甲斐国（現在の山梨県）身延山から常陸国（現在の茨城県）に湯治に行く途中、信者である池上宗仲の館（現在の池上本門寺付近）に立ち寄る際、洗足池にたどり着きました。そこで、袈裟を松にかけて手足を洗ったところ、法華経を守護する七面天女が現れ、日蓮の道中を守護してきたことを伝えたといわれています。洗足池の南東にある御松庵（現在の星頂山妙福寺）は、後世この出来事を記念し、当地の人々がお堂を建てて七面天女像を安置し、さらに松を守る護松堂を建てたことがはじまりという言い伝えもあります。
洗足池の畔に昔から松が植わっていたことは確かなようで、江戸時代の浮世絵師、初代歌川広重の『名所江戸百景』のなかでは「千束の池袈裟懸松」、江戸近郊の地誌である『江戸名所図会』には「千束池袈裟掛松」として描かれました。現在でも妙福寺には、その風景を想像させる松が植わっており、名勝としての歴史的な景観を構成しています。妙福寺は、もともと台東区浅草にありましたが、昭和２年（1927）に当地に移転し、御松庵と合併して今に至ります。本堂である祖師堂（旧七面大明神堂）は国の登録有形文化財で、正面の水引
虹梁（直上の木枠の部分）には日蓮の袈裟と洗足池の水面が彫刻されています。平成16年（2002）の保存修理に関わる調査で、明治時代中期に建築されたことが判明しました。（大田区教育委員会 文化財担当）

7月20日（土）には水生植物園八つ橋にてほたるのゆうべが開催されます。
地元の中学生が育てた約3,000匹のホタルが水生植物園に放たれる鑑賞会です。地元の中学校ではヘイケボタルの幼虫の育成、放流を行い、ほたるの自生化にも取り組んでいます。例年ですと20時ごろが見頃のピークとなります。
開催日時：2024年07月20日(土)19：30～21：00

今回は大田区の東京都指定名勝、洗足池で行われる「灯籠流し」についてご紹介しました。一年を通して楽しめる公園なので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
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